岡垣町の山頭火句碑

鉄鉢の中へも霰
          

 

財布に底には、20銭あまりしかなかった。私は嫌とも行乞しなければならなかった。私は鐵鉢
をかかへて、路傍の軒から軒へ立った。財法二施功徳無量檀波羅密具是円満ーその時、しょ
うぜんとして、それではいひ足らない、かつぜんとして、霰が落ちてきた。その霰は私の全身全
心を打った。いひかえれば、私は満身満心に霰を浴びたのである。笠が音を立てた。法衣もを
立てた。鐵鉢は、むろん、金属性の音を立てた。





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